こんにちは、taikiです。
柔術の大会に参加していると最近はマスターカテゴリの色帯もずいぶんと人が集まるようになったなぁと実感します。マスターカテゴリと言えばオジサンのイメージがあるかもしれませんが、オジサンに見えないぐらい若く見える方も多くいらっしゃいますよね。
そもそもオジサンってなんですかね。人はいつ、若者からオジサンになるのでしょうか。
今回は、若者がオジサンになるタイミングについて考察してみました。
オジサンになったかどうかを決める基準は2つある
人がオジサンになったかどうかを判断する方法は、2パターンあります。
1つ目は他人がオジサンと決める「相対評価型オジサン」、
もう一つは自分がオジサンと決める「自己評価型オジサン」です。
それぞれ見ていきましょう。
相対評価型オジサン
オジサンかどうかを判断する人の視点に立って行われるオジサン評価は相対評価です。この相対評価にも数値化できる定量的指標と数値化出来ない定性的指標があります。
定量的:ていりょうてき
1 数量に関するさま。ある物質にその成分がどれだけ含まれるかを表す場合などに用いる。「定量的測定」
2 数値・数量で表せるさま。「定量的な目標を設定する」定性的:ていせいてき
1 性質に関するさま。ある物質にその成分が含まれるかどうかを表す場合などに用いる。「定性的検査」
2 数値・数量で表せないさま。「人事の定性的評価」出所:コトバンク
柔術で言えばスイープの2点やバックの4点、アドバン1といったポイントは定量情報による評価で、レフリー判定のような数値に出来ないけど、こっちの方が攻めてたみたいな情報が定性情報による評価ですね。
それぞれ見ていきましょう。
定量評価指標
このツイートを見てください。「若い子から(みた)35過ぎ」と仰っている通りで相対的にオッサン評価しています。
35歳を過ぎて「20代の頃と思考も変わってないし、客観的に見て俺まだまだ若いじゃん!見た目もまだまだいけるっしょw」
と思う所から老害化はスタートします。35過ぎは若い子から見たら普通に「オッサン」です。
これを理解しないと40過ぎても中身はガキのままの老害が出来上がります。
自戒やね。
— 大浜 岳 (@Mt_Bigbeach) April 18, 2019
年齢は比較する2人の年齢差(GAP)を見るだけなので、もっともわかりやすく数値化できます。
図解するとこんな感じではないでしょうか。
定性評価指標
相対評価には、数値化出来ない見た目や気持ちといった定性的な情報を元に評価する手法もあります。
このツイートでは、見た目の美しさをベースに判断している事例です。
井川遥は42歳だが決しておばさんではない。吉瀬美智子は44歳だが断じておばさんではない。おばさんとは年齢ではない。彼女たちは永遠におばさんにはならない。彼女たちは永遠に美人と形容される。
— 天使 (@tenshicos) 2019年4月23日
「見た目」もそうですが、「失敗を恐れずに新しいことにチャレンジする気持ちの若さ」や「既成概念にとらわれない頭の柔らかさ」も定性評価指標としてよく用いられます。
自己評価型オジサン
相対評価と対極にあるのが、自己評価型オジサンです。
シンプルに言うと「自分が自分のことをオジサンと思うかどうか」であって、俺はオジサンじゃないと思えば、オジサンじゃない。オジサンと思えばオジサン。
なんともわかりやすい。
マーク・ハントやアーネスト・ホーストの有名な「年齢は単なる数値」という名言はあまりにも有名ですが、先日、43歳にして修斗のリングにあがった宇野薫選手も同じようなことを仰っています。(6:20あたり)
宇野選手:年齢なんて数字ですね。ただの。
インタビューアー:強さは進化しているということですね?
宇野選手:確実に言えるのは、今のほうがベンチプレスはあがります。数値でわかるので(笑)
同様に考えると黒帯の宮下選手の↓この発想もこの定義に沿って考えるとオジサンではありません。
40近いですが、まだまだいけるどころか、まだまだなんてことも考えてないです。今、学生でもあってアイデア持って研究に勤しんでるし、ガチで強くなりたくて練習してる。死ぬまで成長したい。 https://t.co/m19hdgvG2k
— 宮下(BJJ黒帯、MMAインストラクタ) (@sodetsusiman) April 20, 2019
柔術をやっているとオジサンにならない?
柔術をやっている人で年齢のことを気にしている人はあまりいないなぁって思ったりしませんか?
全日本マスターでマスター3・4で白帯で試合に出ているということは40歳を超えてから柔術をはじめたということですよね。普通に考えて、40過ぎても新しいことにチャレンジしてスゴイなぁって思います。
全日本マスター白帯、特にマスター3〜5といったカテゴリの試合を見ていると40過ぎて新しいことをはじめて、試合に挑戦するっていいなって思う。年齢、体重が近い人を集めて試合を成立させちゃうことも凄い。柔術の素晴らしさっていっぱいあるけど、どんな年齢からでも始められることもその1つだね〜
— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) February 24, 2019
そんな柔術をはじめたオジサマ達が相対評価型オジサンの定性評価指標において、オジサンとはかけ離れた評価を得ることは間違いありません。(これに同意出来ない人はきっとここまで読んでない)
また、自己評価型オジサンに置いても当然、年齢なんて気にしていませんので、オジサンにはなりません。
つまり、自己評価でも相対評価でも柔術をやっている人はオジサンにはならないわけです!
まとめ:若さとは心の自由
今回は、相対評価と自己評価の視点の違いについて考えてみました。世間一般では、この2つの評価軸がゴチャゴチャになって議論されることがよくあります。
片方の視点しかない人同士が感情的な主張をしあって揉めているシーンをSNS上でよく見かけます。(もはやツイッター名物!?)
オジサン紛争に自ら突撃して、口角泡を飛ばす議論をするのもいいのですが、一歩引いて全体を俯瞰した上で、「この人は相対的評価、しかも自分視点だけでしか物事を見ることができないのか」と視点を変えることによって議論を冷静に見つめてみてはいかがでしょうか。
そして、これらの視点を理解した上で、最終的には人からどう見られるのかなんて気にせずに自己評価で完結してしまいましょう。
人目を気にせず相対評価の概念を取っ払った時にこそ、自分の価値観が明確になり、心の自由を手にするのではないでしょうか。その心の自由と共に手にするものこそが永遠の(心の)若さなのです!
研究所からは以上です。
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