こんにちは、taikiです。
先日の東日本選手権に私も選手として参加しましたが、柔術家がもっとも注目した選手は、お笑い芸人コンビ「品川庄司」の品川祐選手でしょう。
既にいろんなところで報道されているように、品川祐選手は試合では負けてしまいました。
しかし、いろんなものから勝利したことは疑いようがありません。
そんな品川祐選手の勝利について見ていきたいと思います。
品川祐選手が勝った3つの戦い
家庭内予選・・・勝利
スポーツ報知の記事によると家族からの反対はあったようです。
ただ、品川には家族から完全に理解を得られない悩みもある。
打撃のない柔術はケガをする可能性が比較的低いが、妻は心配しているようで「試合に出ると話したら嫌な顔をされた」。
8歳の娘も、柔術に没頭する父にあまりいい顔をしないという。それでも「柔術は頭を使う戦術格闘技。その魅力がみんなに伝わればいい。少なくとも嫁にはわかってほしい」と本音をこぼした。
出所:スポーツ報知
どうやって家族を説得したのかはわかりませんが、家庭内予選を無事に突破してマットの上に立ったのは事実です。
はじめての試合で、世間に顔が知れ渡っている品川選手の場合は特に家族にも心配されるでしょう。家族の理解を得るのは大変だったことでしょう。
これを勝利と言わずして何というのでしょうか。
仕事関係者との調整・・・勝利
記事によると相方の庄司さんにも事務所にも告げなかったとありますが、実際には品川選手も怪我したり、顔にアザ作っちゃったりして仕事関係者に迷惑をかける可能性があったことは理解していたでしょう。
黙って試合に出たのかもしれませんが、いざとなったときの覚悟はあったはずです。それだけでも立派!
これを勝利と言わずして何というのでしょうか。
世間の批判にさらされる恐怖との戦い・・・勝利
品川祐選手のように世間に顔が割れていて、嫌われ芸人的なキャラもついてしまっているとアンチと呼ばれる人達の心無い言葉に日常的にさらされています。
実際に、SNSやネットニュースのコメント欄でキーボードウォーリアー達の心無いコメントを目にした方もいらっしゃると思います。
そんな立場で、仕事でもないのに試合に出るということは、相当の覚悟(+柔術愛)だと思います。
我々のような一般の柔術家であっても、仲間が見守る前で無様な負け方をしたら嫌だなぁと思い、試合に出ることをためらったって不思議じゃありません。
いろんなプレッシャーを感じながら、それを乗り越えて出場したことは我々柔術家であれば容易に想像はつくはずです。
これを勝利と言わずして何というのでしょうか。
試合で負けて勝ち取ったものは柔術仲間
これだけ勝ったにも関わらず品川祐選手は試合で負けました。
マット上での結果は残酷です。
しかし、柔術家の皆さんは試合に出るために積み上げた勝利の大変さを理解しています。その苦労がわかるからこそ好意的に受け止めてくれます。
ネット上の声を拾ってみましょう。
素晴らしい。
この方が出てるテレビ番組とか全く見ないので、好きでも嫌いでもないんだけど。(いや、テレビ無いからなんだけど…)
番組内のよく分からん試合風の何かではなくて、どう考えても注目されてしまうのに、あえて一般の試合に出たというのは凄いと思います。 https://t.co/uzo5awcFwk— Takuto Kako:加古拓渡 (@tkt919) 2018年6月26日
品川さんの柔術愛が素晴らしいです https://t.co/fHeLEl840w
— きこり (@kikorihan) 2018年6月25日
そういえば、品川祐選手が出場しててすごく会場がにぎわってました。仕事につなげるでも何でもいい。柔術が世間に知られる機会ができることは良いなと思うし、女性の柔術人口が増えたらいいなと思ってます。
— AiAi (@dios_mio_yikes) 2018年6月24日
品川さんが語る柔術コミュニティについて。柔術やってない人にこそ目を通してほしいですね→柔術、敗戦を経て : 品川祐 https://t.co/a1TnQyE8Cc
— DJ teru (@djteru) 2018年6月26日
どうでしょうか。
たくさんありすぎて紹介しきれません。
柔術が好きな人には、品川祐選手の取り組みや柔術愛は十分に届いています。
ネット上の声だけでなく、実際に試合会場でも品川祐選手に対する心無いヤジは皆無でした。
私も現地で試合を見させて頂きましたが、多くの人が品川祐選手の真剣な戦いを見届けていました。
冷静に考えるとそのはず。
柔術の試合をしていてヤジが飛んできたことってありますか?
ないですよね。
出る選手がお笑い芸人として有名な方だったとしても同じことです。
試合が終われば暖かい拍手です。
柔術をやっている人ならわかると思うのですが、所属チームはもちろん、社会的地位・年齢・国籍が違っても柔術をやっている人は仲間です。
品川選手が勝ち取ったのは、新しい柔術仲間だったのです。
まとめ:柔術は暖かい!
(品川さんのブログから画像をお借りしました)
今回の品川祐選手のチャレンジでわかったことは、柔術が持つその暖かさや優しさです。
会場はどの試合も、
応援はあってもヤジは全くない。
試合が終われば拍手
礼に始まり礼に終わる
「写真を撮ってください」
という人たちもみんな紳士的で
気持ちの良い人ばかりだった。
出所:品川祐オフィシャルダイアリー
品川祐選手のブログから柔術の暖かさがヒシヒシと伝わってきます。
どんな結果だって柔術は優しく包み込んでくれるのです!
ぜひもう一度と言わず、定期的に試合に出て欲しいです。試合に出ることが当たり前になって世間が騒がなくなるぐらい自然に出て欲しい。
そして試合で勝って青帯を巻いて欲しい。
以上「お笑い芸人品川祐選手、ブラジリアン柔術デビュー戦勝利報告!試合で負けても勝ち取ったモノ」でした。
研究所からは以上です。
PS
いろいろあって難しいとは思うけど、三角絞め研究所で品川祐選手にインタビューして記事書いてみたいです!!
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