こんにちは、taikiです。
先日の国際大会と国内大会における男女比率のギャップ問題を取り上げました。
この記事に対してねわざワールド品川の長谷川代表から下記のようなコメントをもらいました。
お世話になっております。
ねわざワールド品川 代表の長谷川秀樹と申します。
興味深く拝読しました。
女性会員さんが増えれば自然と男性会員さんも増えるので、ここ数年 私も女性増加に力を注いできました。
4年で女性会員1名から25名まで増えましたが、やはり気遣い心配り大事と痛感しました。
細かいことで申し訳なく思いつつ『着替えは必ず更衣室でお願い致します。人目につくところでは裸にならないで下さい』『女性と組むときは体臭・口臭に気を付けて下さい』など男性会員さんにお願いしてみました。
次回の更新も楽しみにしております。
今後も宜しくお願い致します。
思い切って取材を申込んだ所、快諾して頂き、直接お話を聞いてきました。
今回は、ねわざワールド品川の取り組みについて紹介したいと思います。
本題に入る前の基本情報
道場紹介
道場名:ねわざワールド品川
主な活動場所:東京都品川区・港区
会員数:150名(うち女性会員25名)
代表者:長谷川秀樹
ブログ:ねわざワールド品川 ブログ
SNS:Facebook、Twitter
非常設道場で、区営の体育館やレンタルスペースを中心に、週5日活動しています。
詳しくは、ねわざワールド品川のホームページをご覧ください。
長谷川代表の紹介
長谷川 秀樹(はせがわ ひでき)
生年月日・1976年3月9日
身長・168㎝
体重・64kg
格闘技歴
ブラジリアン柔術・紫帯
柔道・二段
スポーツ柔術・二段
サンボ・三段
レスリング・三段
もっと詳しい経歴はこちらを御覧ください。
代表の長谷川さんに何をしたら女性会員が定着したのか聞いてみた
本日は貴重なお時間をありがとうございます。
ラスベガスで開催されたワールドマスターに参加した際に、女性の参加比率がやたらと高いなぁと感じたので、エントリーリストをゴソッと引っ張ってきて国内大会と国際大会で男女比を比較してみたら、国際大会の方が女性比率が倍ぐらいあって驚きました。
それをネタに記事にしたら長谷川さんから
「ウチの道場は女性会員に力を入れたら女性会員の人数が4年で1名から25名になった」
というコメントを頂き、これは柔術界の為にも記事にして世の中にシェア・拡散せねばと思い、今回のインタビューに至りました。
本日はよろしくお願いします。
ネタ元の記事はこちら。
女性会員に力を入れたキッカケと集客の為にやったこと
女性にとっては格闘技というだけでハードルが高いし、柔術に関して言えば、男性と密着するだけでなく、メイクも落として、爪も切ってとなり、非常にハードルが高い印象があります。
にも関わらず女性会員を強化するとなるとどのような考えがあったのでしょうか?
とは言え、最初の1人がなかなか入会してもらえず、2年ぐらいは女性会員がいませんでした。体験に来て頂いても女性会員ゼロだと抵抗があるようで入会していただけないのです。
2013年の5月に総合格闘技をやっていた女性の方が柔術をやりたいとのことで入会してもらったのが最初の1名です。その後、2013年12月末までに女性会員が5名になりました。女性が1名でもいるとだいぶ印象がかわるんでしょう。
実際に女性会員を呼び込もうとしてどのような事に取り組んだのでしょうか?
実際に入会された方からも「女性会員が多くて入りやすかった」という声を頂きました。
Webやブログに女性会員さんを掲載したことに関しては、女性だけでなく運動経験のなかったり、道場が恐いと思っている男性にとっても“普通の女性が柔術をやっている”と写り、体験に足を運びやすくなったという効果がありました。
また、プロレスが好きな女性は柔術と相性が良いですね。始めたばかりの状態だと格闘技を全く知らない人は何をやれば良いのかわからないのですが、プロレスが好きな方は技の展開のイメージが持てるようです。
確かに、普通の女性が楽しそうに柔術している写真は、勝手に格闘技に対して恐ろしいイメージを抱いている男性のハードルが下がる気がしますね。
逆にこれはイマイチだったなぁという取組はありますか?
また、女性会員さんに自分の知り合いの女性を体験につれてきてもらいましたが、柔術自体にある程度興味を持っていないとダメなようです。
女性会員が入会後に柔術を続けてくれる為にやった取組
- 臭いに気をつける
- 更衣室で必ず着替える
- 汗をかいたらこまめに拭く
- ラッシュガードを必ず着る
- 道着を必ず洗う
- 飲み会で男性だけが楽しめる特有の話題(皆さん、明確に言わなくてもわかりますよね?)をあまりしないようにお願いする
あまり言い過ぎると「細かいなぁ」と思われて嫌がられてしまうかもしれませんが、いい加減にならないように徹底するようにしました。
普通すぎるのですが、それを言い続けて徹底することが大事なのですね。小事が大事。凡事徹底。。。
なんだか成功したビジネスマンの本にかいてありそうな物事の本質に触れた気がします。
体格差があると恐いと感じてしまったり、いきなり男性と組み合うことに抵抗を感じる方はいらっしゃいます。
そんな方には、他の女性会員さんが練習に来る日を伝えて、日程を合わせてもらうように配慮しました。
長谷川さんのように女性に対して気を使えるとモテるんじゃないですか?
モテますよね?
いや、絶対にモテる!
こうやっていろいろと考えるようになったのは結婚して、道場運営をやるようになってからですからね。
どうやったら会員が増えるかを考える中で試行錯誤してたどり着いた感じですからよくわかりません。
ガチガチに力が入った男性とあたると恐いと感じるようです。
男性側も悪気はないのでしょうが、どうしても女性に負けたくないといった気持ちがあって力が入ってしまうんでしょうね。
そういう方と女性はあてないように配慮しています。
以前、三角絞め研究所のブログにもありましたよね?
こんなところでもあの仮説が検証されるとは!
モテる柔術家の話:
あと誕生日以外にも帯昇格のタイミングや試合で優勝したタイミングで行ったりもします。喜んで頂けるようです。
自信が確信に変わりました!(By松坂)
ホストとかそういう商売でもやっていけそう、、、
女性会員が増える事によって起こる問題
逆に女性会員が多くなってきて困る事や起きる問題はどのように対応していますか?
それは仕方ないですよね。
道場での出会いがキッカケとなって結婚された方もいらっしゃるので、会員さんにお任せしています。
それ自体は悪いことではないし、特に問題が起きるわけではないので、そのあたりは関与せずに距離を置いています。
落ち着きのある長谷川さんが言うと納得感があります。
悪気はないのでしょうし、教えること自体は問題ないのですが、いろんな人がいろんな事を言うとどうしても最初のうちは混乱しちゃいますよね。
男女問わず入会したばかりの会員さんが混乱しないように配慮してあげることは必要です。
女性会員の実態像に迫ろう
何か特徴があったりするのでしょうか?
- プロレス好き 40%
- 柔道経験者 10-20%
- なんとなく健康のために来た 30%
- 彼氏、旦那と一緒に来た 10%
年代的には30代が多いですね。
ちなみに、女性会員はどのような目的意識を持っている方が多いのでしょうか?健康の為、競技として強さを求めるためでしょうか?
それ以外の人は練習だけで楽しいからやっているようです。週1回のペースで楽しく運動している人が50%ぐらいで、週2回以上来る人は試合を意識している20%ぐらいじゃないでしょうかね。
男性も試合を意識している人は20%ぐらいのような気もするので、楽しみ方に関しては男女の差はあまりないのかもしれません。
試合に関する男女の違い
男性は負けても何事もなかったかのように打上げで飲んで楽しんでいる方が多いですが、女性は繊細な方が多く、負けて悔しくて泣いてしまう方もいらっしゃいます。
趣味として柔術をやっている男性は、悔しがることはあってもなかなかそこまでなりませんよね。
負けても悔しい思いをするのも含めて、時間がたってしまえば貴重な経験になるので男女問わず積極的にチャレンジして欲しいですよね。
このぐらい経験を積むと余裕が出来てモテるようになるんですね。モテる理由は気遣いと余裕だったんですね!納得しました。
長谷川代表、本日はありがとうございました!
まとめ:大事なのは少しの気遣いを継続すること
いかがでしたでしょうか??
どうやったら会員さんが増えるかを考えてトライアル&エラーを何度も繰り返しす過程は、形は違えど柔術そのもの(どちらかというと複雑なモダン柔術)でしたね。
結論としては、このあたりでしょうかね。
- プロレスが好きな女性は柔術と相性がいい
- 女性が不快な思いをしないように男性会員に注意をして徹底すること
- 初心者の女性が1人にならないように女性会員が来る日をコントロールすること
- 誕生日とか試合での優勝等のイベントのタイミングで気を利かせて楽しんでもらう
実は特別な事じゃなくて、少しだけ気を使う事をサボらない事が大事なのではないでしょうか。
以上「女性比率が高い柔術道場「ねわざワールド品川」になぜ女性が多いのか話を聞いてきた」でした。
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