柔術女子が増加するかもしれない定量的なデータに基づく理由とその対策


ワールドマスター、アジア柔術選手権というビッグイベントを終えて、欲望を解放した食事を楽しみつつ、新しい柔術のスタイルを模索している皆様、こんにちは、taikiです。

ワールドマスターやアジア柔術選手権のような大きな国際大会に参加すると国内の大会に比べて女性の参加者が多いように感じることはありませんか?

全日本マスターとワールドマスターでは、特に参加者における女性比率の違いを感じます。
周りの人達に聞いてみても同じような印象を持っている方が多くいました。

そこで今回はこの「女性比率が国内大会と国際大会ではなんだか違うようだ問題」を取り上げてみようと思います。

国際大会では女性の参加比率は国内大会の2倍以上

なんとなく国際大会のほうが女性の参加比率が高いということを実感したので、本当にそうなのか数値で定量的に検証してみました。具体的には、参加者の男女比率を全日本マスター、ワールドマスター、アジア選手権の3大会ごとに比較してみました。

国際大会であるワールドマスターとアジア選手権を見てみましょう。
女子比率が13〜14%です。

その一方で国内の大会を見てみましょう。
なんと5.9%!!少なっっ!

具体的な分析データを見たい方はこちらをどうぞ。

国際大会の方が国内大会よりも倍ぐらいの参加比率です。私の直感は間違っていなかった。
なぜ、この現象が起きているのはいろいろな理由が考えられると思います。逆に言えば、日本における柔術女子はまだまだ増える(少なくとも倍になる)ポテンシャルが十分にあるということです。

これは吉報ですね〜

データはそうだけどホントに増えるのか?

データでは女性の競技人口が増える余地はあるようにみえますが、ホントにそうなるのかはわかりません。しかし、そうなるための環境は少しずつですが、整いつつあるように思います。

女子格ブーム到来?

最近は、総合格闘技のRIZINがゴールデンタイムで放送されています。格闘技マニアからは、放送される試合に話題性を重視する傾向があり、不満の声がありますが、まずは地上波で放送されることに感謝です。

その中で私がもっとも驚いていることは、女子の総合格闘技の試合が普通に放送されることです。PRIDE・K-1全盛期であっても女子格闘技はマイナーな存在でした。当時は、世界的にもロンダ・ラウジーはもちろん、既に一世代前の美人格闘家になってしまったジーナ・カラーノも表舞台にはいません。

それが今やゴールデンですよ?

山本美憂選手やRENA選手の試合がお茶の間に届くのですから当時の黎明期、格闘技ブーム期、その後の冬の時代を知っている者からすれば隔世の感があります。

これぐらい時代が進んだイメージです。

女子格ブームが起きているのであれば、女子格を見て、「私もやってみたいけど打撃はちょっと、、、」的な女子が柔術にチャレンジするかもしれませんし、総合のジムで柔術に接する機会を持つかもしれません。そうすれば、女子柔ブームが起きたっておかしくないじゃないですか。
少なくともかつてのPRIDE・K-1ブームの頃に比べたら、柔術道場は増えているし、当時はあまりなかった柔術メディアや柔術ブログだってたくさんあります。なんといっても人の私生活を簡単に覗き込めるSNSがある!

モデル柔術家の台頭

最近、モデルや女優さんの間でブラジリアン柔術が注目されているというニュースがチョイチョイタイムラインを騒がせませんか?

どのぐらい盛られた話かわかりませんが、こういった方々が興味を持つことは「美容」「健康」「ダイエット」的なイメージが伴う為、非常にプラスです。またある道場では現役のモデルさんが会員として練習していたり、たまに試合に出たりしています。そんな姿を見て始めてみようと思う方もいらっしゃるかもしれません。

柔術女子が増える4つのステップ

女子格だったりモデル柔術だったりと女性にとっての柔術が身近になる環境は整っています。そうなると女子格・女子柔ブームは、私達柔術家の地道な日常の努力にかかっているのではないでしょうか。

では、その地道な努力とは何か具体的に考えてみましょう。普通女子が柔術の存在を知ってから柔術女子になるまでを4つのステップに分けてそのステップごとに地道な努力を考えてみることにします。

Step1:柔術を知る

男女ともに柔術を広めようと思ったら、まずは柔術の存在を認知してもらわなくてはいけません。とにかく露出して人目に触れる必要があります。

大手メディアのような空中戦はその筋の方々に任せるとして、我々のようないち柔術家ができることは「いいね」爆撃をSNS空間で実施することです。FacebookでもTwitterでもインスタでもなんでも構いません。とにかくタイムラインに定期的に柔術を届けましょう。

そして、柔術女子の柔術投稿は全力でサポートです。「いいね」はもちろん、シェア・リツイートを混ぜて柔術投稿を柔術女子の友達に届けて「なんか柔術って流行ってるみたい。面白そうだな♡」と興味を持ってもらいましょう。もちろん練習仲間の柔術女子に対しては、インスタ栄えする柔術画像の撮影の為にも積極的に協力してあげましょう。

ここで「知らない柔術女子にいいねしたらキモいと思われないかな?」と心配するオッサン柔術家もいらっしゃるでしょう。それに対しては、声を大にしていいましょう。

キモくない!いいねは無償の愛だ!

遠慮なく、押せ!

Step2:柔術を体験してもらう

「いいね」爆撃にかかり、柔術に興味を持った女性に話しかけられたら、まじめに柔術の歴史やUFCの話やグレイシー一族の話をしてはいけません。

その話はまだ早いw

相手に「柔術をちょっとやってみたいなぁ」と思ってもらわなければいけません。そこで活躍するのが「柔術モテトーーク術」です。

柔術家だけが出来るモテトーーク術
こんにちは、肉体改造中のtaikiです。 先日、柔術をやるとモテるのか?という永遠のテーマについて練習仲間と話していたのですが、皆さんはいかがお考えでしょうか?よくある議論としては、こんな感じでしょうか。 柔術をやると痩...

「痩せる!」「締まったカッコイイ身体になる!」「正しいダイエット」「正しい減量方法」を全面的に押し出して、興味を貰ってもらいましょう。

ミヤオ兄弟とかベリンボロとか絶対に言うなよw

体験に誘うことに成功したら、女性会員さんにその日の練習に極力参加してもらうように根回しをしましょう。せっかく体験まで行ったのに、当日、おっさんだけのアウェイの環境に突っ込ませるのは厳しすぎる仕打ちです。トラウマになりかねません。

私はピラティスに半年ぐらい通っていますが、女性だらけの凄まじくアウェイの環境です。体幹を強くしてトップポジションで強靭なベースを作るという強烈な目的意識の前ではそんなアウェイの環境は屁でもないのですが、そこまで強烈な目的意識を持って柔術の体験に来てくれるわけではありません。

アウェイの中でも女性が1人いるだけで安心感が違うと思います。

Step3:道場に入門して練習に参加してもらう

ここまで辿り着く女性は、興味を持って声をかけてくれた女性の1%程度ぐらいでしょう。もう感謝しかありません。

しかし入門したとは言え、最初のうちはアウェイである事は変わりません。読者の皆さんだって、最初は道場が恐かったですよね?女性の場合はもっと強烈に感じていることでしょう。アウェイの雰囲気からホームと感じるようになるまでケアしないと定着してくれませんので、楽しいと思ってくれるような努力はしなくてはいけません。積極的に話しかけて、アウェイ感を感じさせないようにしましょう。

「何を話せばいいかわからない。。。」「女性と話すのは緊張するなぁ、、、」というシャイなオッサンはムリをせずに、道場のチャラ男君達に大活躍してもらいましょう。チームプレイですw

オッサンも恥ずかしがらずに積極的に声をかけてみてください。その人を否定せず、笑顔と清潔感(コレ重要)があればなんとかなります。

ただし、距離感を間違えて踏み込みすぎてはいけません。そこはオッサンなんだから変な期待をしたらそれはバレるからね。

Step4:試合に出てもらう


試合に関しては意見が別れると思いますが、折角柔術の門を叩いたからには、個人的にはあの非日常的な空間と緊張感は味わって欲しいです。試合当日の緊張感はもちろん、試合に向けて追い込んだり、減量して体重を作っていくあの過程は青春そのものです。

試合会場や試合姿はインスタ栄えする画像が大量に撮れることをアピールして声をかけてみましょうw

もちろん試合は出なくても問題ないのです。試合に出なくてもストライプを貰ったら、もう立派な柔術女子です。SNSで柔術拡散する側として頑張ってもらいましょう。

もちろん、オジサン側は全力で「いいね」による援護射撃は忘れずに!

まとめ:柔術女子が増える可能性は十分あるので、あとは俺たちの努力次第


柔術が流行る環境は十分に整って来ています。こうなると俺たち柔術家の地道な頑張りによって結果は大きく変わってきます。とにかくフレンドリーに接して、アウェイ感を取り除いて、楽しんでもらうことを最優先に考えましょう。

とにかく体を動かして、仲間にあって、楽しい!と感じるこのサイクルを作ることです。

このサイクルが回り始めたら立派な柔術女子が出来上がり、布教側として活躍してもらえうようになるでしょう。

もちろん文化の違いはあるにせよ、少なくとも今の倍ぐらいの柔術女子人口が増えることは、海外のデータを見る限りでは無茶な数字ではないように思えます。道場にいる練習仲間の2名の女性が4名になるイメージです。そんなに大それた事じゃなさそうですよね?

海外並みに柔術が女性に普及するかどうかは、実は俺たち柔術家の手腕にかかっています!

以上、「柔術女子が今後大量に増加する定量的なデータに基づく理由とその対策」でした!

追記:ねわざワールド品川代表長谷川さんのコメント紹介

Facebookページでねわざワールド品川代表の長谷川さんから貴重なコメントを頂きましたので紹介させて頂きます。
現在、女性会員が25名もいらっしゃるようです。日々の細かいケアを積み上げて4年かけて増やしてきたとのことです。
いつか特集を組みたい!

お世話になっております。
ねわざワールド品川 代表の長谷川秀樹と申します。
興味深く拝読しました。
女性会員さんが増えれば自然と男性会員さんも増えるので、ここ数年 私も女性増加に力を注いできました。
4年で女性会員1名から25名まで増えましたが、やはり気遣い心配り大事と痛感しました。
細かいことで申し訳なく思いつつ『着替えは必ず更衣室でお願い致します。人目につくところでは裸にならないで下さい』『女性と組むときは体臭・口臭に気を付けて下さい』など男性会員さんにお願いしてみました。
次回の更新も楽しみにしております。
今後も宜しくお願い致します。

コメント

  1. […] 先日の国際大会と国内大会における男女比率のギャップ問題を取り上げました。 […]

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