こんにちは、taikiです。
毎回、読者の皆さんが面白く読めて役に立つ情報を提供しようと頑張って執筆しているのですが、どうしても記事のアクセス数にはバラツキが出てきます。その中でもパワーワードの代表格は「柔術女子」です。今回は、そんなパワーワード「柔術女子」企画でございます!
今回登場頂く方は、柔術女子でも「柔術やってます♡」的なカワイイ感じではなく、ガチな女性です。(本人はカワイイ)
ミス・ユニバース・ジャパン福岡のファイナリストであり、モデル活動もこなす柔術家(モデルが趣味で柔術をやっている訳ではない←ココ重要!)大 望さんに「柔術ガチ女子が何を考えてモデル活動しているのか?」を聞いてきましたので、お届けしたいと思います。
大 望選手の基本情報
大 望(だい のぞみ)
生年月日:1990年12月13日
身長:161㎝
体重:ライトフェザー級
所属:ねわざワールドISC 代表
SNS:Facebook、Twitter、Instagram
主な戦績:
紫帯
- 2017柔術新聞杯 アダルト女子紫帯フェザー級 準優勝
- コパブルテリア2017 アダルト女子紫帯無差別級 優勝
- JJFJ 全日本柔術選手権大会2017 準優勝
青帯
- コパ・パラエストラ・サウス・ジャパン2015 アダルト女子青帯 フェザー級 優勝
- コパ・パラエストラ・サウス・ジャパン2015 アダルト女子青帯 無差別級 優勝
- 第10回九州柔術選手権 アダルト女子青帯無差別級 優勝
柔術をはじめたキッカケから道場運営・モデル活動に至るまで
taiki
大さん、こんにちは。
今回は三角絞め研究所の人気シリーズ「柔術女子」に、今をときめく柔術女子として大望さんをお招きしてお話をお聞きしたいと思います。
ご存じの方も多いと思いますが、大望さんは柔術家としてねわざワールドISCの代表を務めているだけではなく、モデルとしてもご活躍です。
柔術をやりながらモデル活動をしているリアル柔術女子からみた柔術のことやモデル活動の真意について聞いてみたいと思います。
本日はよろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いします。
大 望さん
taiki
まず最初に現在ねわざワールドISCの代表を務めていらっしゃるとのことですが、そもそもどんな経緯で柔術をはじめ、道場を運営するようになったのでしょうか?
柔術をはじめたきっかけは、弟(大 崇志さん)の影響です。弟が柔術の道場に通っていて、私も柔術をするようになりました。プロレスも格闘技も弟が好きだった影響で好きになりました。
道場に関しては、最初は私と弟の仲間内でサークル的に柔術をやっていたのですが、練習仲間から「ただで教えてもらうのは悪い」という声もあり、会費をもらうようになりました。
最初はこちらこそ申し訳ないと思って月1,000円を会費として頂いていたのですが、弟が紫帯になってねわざワールドに加盟して会費も3,000円にさせてもらい運営しています。
大 望さん
taiki
弟さんの影響が大きかったわけですね。その弟さんと道場を運営する上でどのような役割分担をしているのでしょうか?
運営については弟と話し合って、「代表が女性の方が人も入りやすいのでは?」ということになりました。そこで弟が練習プログラムやトレーニングメニューを考えるコーチ役、私が代表として道場の顔になることで役割分担が決まったのです。
なんとなく私が代表にはなりましたが、代表として何をやるべきなのかが良く分からず悩みました。考えた末に、道場への集客をすることだろうという結論に至りました。
そして、道場への集客のために柔術や道場のことを多くの人に知ってもらおうと宣伝活動を行うことになります。モデルとしての活動も宣伝効果があるかもしれないと思い、ミスiDにエントリーしたりとチャレンジしました。
そんな経緯もあってモデルとしての活動は道場の宣伝・集客が目的であって本業ではありません。
ただ、実際にモデルという活動をしてみると、柔術よりもモデルとしての私のほうが先行してしまって柔術がシェイプアップ目的という予想外な事になってしまい困っています。
違うのです!
いろんなご縁でモデル活動も楽しくさせて頂いておりますが、もともとは人見知りする性格で最初は抵抗がありました。
メインの活動は柔術なのです!
大 望さん
taiki
なるほど!
代表という立場が人見知りタイプの大さんを表舞台へと押し上げたのですね。
そして道場の代表までやっているのにモデルが本業と思われるのも不本意ですね。
「違うだろ!違うだろ〜」と。(画像自粛)
ちなみに代表が女性ということで女性会員さんは多いのですか?
女性会員さんは5名います。
私を含めて紫帯が2名、青帯が2名、白帯が1名です。
男性は女性の倍以上所属していますが、まだまだ小さな道場です。会員さんは20代が多く、学生さんだったり、社会人だったり様々ですね。皆さんの都合に合わせて練習時間をやりくりしています。私やコーチは週5−6日は参加しています。
大 望さん
taiki
週5-6日の練習をしているとはガチ度高いですね!
これだけ真剣にやっていて、道場まで運営しているのにモデルのシェイプアップに見られるのは嫌かも。。。
また、道場の会員さんが20代が中心とはずいぶんと若い!
都内の道場では平均年齢が30代後半という話をよく聞きますが、それとの比較で考えると驚きです。
ちなみに、大さんから見て柔術をやっている女性は増えているように見えますか?海外に比べると日本はまだまだ女性の競技人口が増える可能性は十分に秘めているように思うのですが、、、
シェイプアップやダイエット目的でヒッソリとやっている人は増えている気がします。そういう人は試合に出るわけではないので試合会場でみんなの目にあまり触れないですよね。
他の道場のインスタとかをみていても意外と女性が写っていたりしませんか?
みんな気づいていないだけで確実に女性は増えているように感じます。
大 望さん
taiki
確かに、他道場のインスタを見ていると女性が写っている写真は見かけるようになった気がします。
女性がいるからインスタ栄えしてアップするのを目にするのか、実際に競技人口が増えたからインスタ出現率があがっているのかはわかりませんが、ソフトな柔術愛好家が潜在的にいるというのは嬉しい話です。
その一方で、大さんは試合に積極的に参加しているようですが、試合に対してはどのように考えて取り組んでいるのでしょうか?
試合は対戦相手がいれば月1回ぐらいのペースで出場しています。私は、普段はフィットネスジムで働き、その会社のアスリート部門として遠征費等のサポートを頂いております。試合に出てアピールするのは仕事の一環です。
残念な事に色帯のアダルト女子は小さな大会だと試合が成立しないことも多いですが、対戦相手がいればどこにでも行って試合する気はあります。そんな背景もあって都内の大会にも積極的に参加しています。その際には、ねわざワールド品川さんで出稽古させて頂いて大変お世話になっています。
海外での試合経験はまだありませんが、コーチと相談した上でムンジアルにはいつかチャレンジしたいと考えております。
大 望さん
taiki
都内の大会も積極的に参加しているのはスポンサードをしてくれている会社のおかげだったのですね。その環境と道場運営をしていたら専業柔術家といっても過言ではありませんね。
ちなみに試合好きですか?楽しいですか?
試合は楽しいです。
試合の勝敗は明確でわかりやすくて、誰も文句をつけられない所が好きです。
そもそも人と組み合って戦うことを日常でやったら怒られるのに、試合になると「凄い!」って言われちゃうんだから不思議な世界ですよね。人を絞めて「素晴らしい三角絞めだったね!」と褒められることって冷静に考えるとおかしくないですか?
taikiさんはどう思います?
大 望さん
taiki
私が冷静に考えるとおかしいなぁと思うのは、私のような喧嘩もしたことがないような一般人が昔ヤンチャしていたかもしれない強面の方と本気でぶつかるあたりですかね。
ぶつかりあった結果、よくわからないけどお互い認め合うみたいな世界観が不思議であり、好きな部分であります。柔術は人と人を住む世界や国境や言語を大きく飛び越えて繋ぐ力がありますね。
逆に嫌だったり辛かったことはありませんでしたか?
嫌な気分になったことはあります。
以前、試合で怪我をした際に、他の道場の選手から「モデルなんだからそこまで無理する必要ないよ」と言われた事がありました。「モデルなんだから」という発言に沸々と怒りが湧いてきました。
「私はモデルじゃない!柔術家!」と。
もちろん道場の代表という立場上ニコニコしていましたが、とても悔しかったです。
大 望さん
taiki
とても大切なことなのでもう1回私が言っておきましょう。
柔術がメインであって、モデル活動は道場の宣伝と集客の為です!
柔術女子目線からみた困った人達
taiki
練習仲間に女性が多いとはいえ、男性とも当然練習することになると思いますが、特に困ることはありますか?
スパーリングでガチで向かってくる男性は怪我させられそうで恐いです。特に女性が色帯の場合にこの傾向が強くなる気がします。
以前、練習中に両足担ぎの状態から持ち上げられてパワーボムをされて、動けなくなってしまったことがありました。
男性だからこそ女性には負けたくないという気持ちがあるのは理解出来ますが、スパーリングは練習ですよね?
お互いを高め合うのが目的なのですから、相手に怪我させるようなことがあってはいけません。体格差を考慮し、力を制御して相手を怪我させないようにして自分の練習をすることも出来るはずです。勝ち負けにこだわるのではなく、むしろ取らせてあげるぐらいの器量があってほしいです。そのぐらい余裕があったほうがモテそうですよね(笑)
後でやられたことを取り繕うことはいくらでも出来るのだから、実力差や体格差がある場合は相手の技の練習になるような形に誘導して取らせてあげませんか。特に色帯の方はそうあるべきだと思います。
大 望さん
taiki
パワーボムは危険ですねぇ、、、というか、この話は以前取り上げたことのあるモテない男はスパーリングでバレる話ですね。またしても仮説が実証されたw
あとは臭い問題でしょうか。柔術着を洗わない人は流石にいないのですが、生乾きで臭ってしまう方がたまにいらっしゃいます。ちゃんと乾かせば臭わないので気分良く練習するためには気をつけたいですね。
また、練習中の汗問題もあります。スパーリングを何本もやっていると汗はかきますが、タオルでこまめに拭いたり、ラッシュを着用することで柔術着が汗で濡れることは抑えられます。男性同士でもビショビショの柔術着は嫌だと感じる人は多いと思いますし、本人だって気持ち悪いはず。であれば自分のためにも、練習仲間のためにも対策してほしいです。
どこの道場でも規約の中に入っていると思いますが、うちの道場でも規約に臭いと汗問題は明記しました。
一緒に練習する仲間への気配りは大切ですし、女性からみると清潔感があっていい匂いがする男性はそれだけで好印象です。
男性は「気配り」「清潔感」「いい匂い」の3つの要素があれば十分じゃないですか!それ以上は望みません(笑)
大 望さん
taiki
あと、大さんのようにメディアに出てモデル活動している方だと、試合会場で声をかけられることも多いのではないでしょうか??以前、読者の柔術女子(Mさん)から聞いたのですが、
「試合にエントリーするとエントリーリストに名前が出るからなのか、知らない格闘技関係者からやたらとFacebookの友達申請が来てビックリした。会ったこともないのに恐い。」
と仰っていました。大さんのようにモデル活動まで加わるともっと凄いことになるのでは???
ありがたいことに「大望選手ですよね?ミスiD見ました」といった感じで声をかけて頂くことはあります。
以前、テレビ番組(今田耕司の福岡お忍び美女探しツアー 2017/8/13放送)にも出演したのですが、その時はFacebookの友達申請やメッセージが凄いことになりました。プロフィールの写真から判断すると格闘技関係者っぽい人が多かったです(笑)もちろん、お会いしたことの無い不特定多数の方とむやみにつながることには抵抗がありますので、大変申し訳ないのですがご遠慮させて頂きました。
テレビ出演に関しては、道場の会員さんが増えてくれればいいなぁと思って出演しましたが、「モデルとしての大 望」に興味を持たれた方が多く、本来アピールしたいこととは別のところが響いてしまったようです。メディアで露出しても自分が意図しているとおりにはならないものだと改めて実感しました。メディアの活用方法に関してはホント試行錯誤の繰り返しです。
大 望さん
柔術家としてミス・ユニバースにチャレンジする理由
taiki
最近、モデル活動の一貫として、ミス・ユニバース福岡にもエントリーしていますよね?こちらはどんな意図があったのでしょうか?
友人から誘われた事がきっかけで、ミス・ユニバース・ジャパン福岡にエントリーしました。真剣にモデルを仕事として行っている方々やミス・ユニバースに全身全霊をかけている方には大変申し訳無いのですが、目的はモデル活動と同じで柔術と自分の道場をアピールすることです。
ミス・ユニバースは知名度が高く、スポンサーもたくさんいるので、柔術と道場をアピールできる先がとっても多いのです。特にミス・ユニバースの中でも私は異質な存在なようです。
こんなにムキムキの人はいない(笑)
「そこの筋肉は何筋っていうの?」みたいな感じで、筋肉をよくいじられます。
大 望さん
taiki
ミス・ユニバースのようなコンテストは見た目だけではなく、中身も審査対象になるんですよね?
はい。
ミス・ユニバースの基本理念は、「ミス・コンテストという枠を越えて、すべての女性の基準となるような、オピニオンリーダーの創造」であります。
外見だけでなく「知性・感性・人間性・誠実さ・自信」と言った観点からも評価されます。
私は、柔術を含む武道にはこれらのすべてが含まれていると考えています。
けれども、それ以上に私がアピールしたいことは、格闘技や柔術をやっていても女性らしくオシャレやお化粧をして、可愛くすることも出来るし、女性らしく生きていくことは十分できるという点です。
格闘技をすると体がゴツゴツして、オシャレも出来ずに女性としての楽しみや女性らしさが失われると言った誤解を解きたいです。
大 望さん
taiki
柔術と道場のアピールが目的とのことでしたが、話のスケールが大きくなってきましたね。では、柔術と道場のアピールが短期的な目的なら、中長期的な目的やミス・ユニバースの規模だからこそできる大きなビジョンはあったりするのでしょうか?
先程も少しお話しましたが、中長期的には柔術や格闘技に対する間違ったイメージを変えていきたいです。
「体が筋肉でムキムキになって服が着られなくなる」
「格闘技は怪我するから危ない」
「体格が小柄だから向いてない」
「格闘技をやっている人は粗暴で荒くれ者が多いから恐い」
と言った、想定される格闘技に対する誤解を解き、柔術や格闘技に対するイメージをあげたいです。
言うまでもなく、わたし一人で世の中の女性の格闘技に対する認識を変えることは容易ではありません。私にできることは、こうやって私自身が発信し続けることと私の他にも柔術や格闘技をやっている女性がミス・ユニバースのような誰もが知っている場にチャレンジすることを後押しすることじゃないでしょうか。
毎年どこかで柔術家や格闘家がミス・ユニバースにチャレンジしていたら10年後には多少は世の中の認識が変わってくると思います。
そして、いつの日か女性の象徴と言われるような人に柔術家がなって欲しいです。もちろん、それは私じゃなくていい(笑)
長期的にはこんなふうに世の中の認識が変わったらいいなぁと思いつつも、短期的には道場の会員さんがもっと増えればいいなと思っています。
大 望さん
taiki
それでは最後になりますが、読者の皆さんにアピールしたいことはありますか?
モデル活動のイメージが先行して誤解されがちですが、モデルが柔術をやっているのではなく、柔術家がモデルにチャレンジしているということを特に柔術や格闘技を実際にやっている方には正しく理解してほしいです!
もちろん柔術家としてはねわざワールドISC代表の肩書に見合うほどの実力はまだ無い事も認識しています。しかし、真摯に柔術には取り組んでおりますので応援よろしくお願いします!
また、ミス・ユニバース福岡のネット投票が始まります。投票期間は2017年11月17日から30日までです。私なりに柔術界に貢献できればと思って活動しておりますのでこのインタビュー記事を読んで少しでも共感して頂けたなら投票して頂けると嬉しいです。
大望をよろしくお願いします!
大 望さん
taiki
本日はありがとうございました。
投票ページはこちら。大 望さんはNo.6になります。
まとめ:モデル活動はオマケ!大望選手は柔術に真摯に取り組む柔術ガチ女子であった
いかがでしたでしょうか??
今回のインタビューの為に、福岡に行って実際にお会いして直接お話を聞いた甲斐がありました。柔術に対するガチ度はとても高いです。(もちろん、取り組み方に良い悪いは無いのはわかっています。人それぞれ)
大望さん自身が自分がメディアを通じて伝えたいことがストレートに通じないもどかしさを感じながら、モデル活動だったり、テレビ出演だったりを試行錯誤している事が非常によく伝わってきました。
また、モデル活動と道場運営をしているからこそ見えてきた「女性の柔術・格闘技に対する偏見や誤解をなくして柔術・格闘技に対するイメージをもっとあげたい」という大きな夢があります。少なくとも柔術仲間である我々だけでも大望さんの柔術に対する真摯な取り組みを理解し、応援しないといけませんね。
ミス・ユニバースの投票もあるので、ぜひ応援しましょう。
以上「柔術ガチ女子に聞いてみた!ミス・ユニバース柔術家 大望選手」でした。
研究所からは以上です。
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