こんにちは、taikiです。
「ラスベガスに柔術の試合をするために行く」というと物凄くきらびやかなイメージを持たれる方が多いようです。
こんな感じで試合をして
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こんな感じで楽しい夜を過ごすイメージがあるかもしれません。
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しかし、実際に行くと真逆の暮らしです。
減量があるから食事には気を使うし、試合があるからラスベガスの夜のエンタメも気分的に楽しめません(試合が終われば楽しめる)。人によっては試合直前でも楽しめちゃう神経が太い方もいらっしゃると思いますが、私にはムリです。
恋人と行こうものなら確実に仲は険悪になります。
そんな私のラスベガスの真面目すぎる日々を紹介しようと思います。現地に行って試合をした柔術家の皆さんはわかってくれるはず!(体重がギリギリだった人は特に)
日程表をブレイクダウンしてみよう
8/22 機内〜ラスベガス初日
体重がギリギリの人は当然、機内食にも気を使います。
私は今回はギリギリだったので、機内ではビールは飲まず、パンは残し、デザートのアイスは断りました。拒食症のファッションモデルか何かなんでしょうかw
普通のアイスクリームなのに、隣の人が食べている姿がとっても羨ましかったです。
夕方にホテルについて、荷物を置いたらまずは水と簡単な食料をコンビニで調達しました。
水は当然1ガロン(3.78リットル)です。
その日は、移動の疲れも溜まっていたので、部屋で嫁さんに作ってもらったオニギリとカロリーメイトを半分食べて就寝。
8/23 ラスベガス2日目
06:00 起床。時差ボケの為、グッスリ寝られるわけもなく、2-3時間ごとに目が覚めるという変な睡眠を繰り返す。
09:00 朝食バイキング。
10:00 チームメイトの大中さん、ヒロユキさん、ヒロユキさんの娘さんのゆいちゃん(橙帯・中1)と合流して作戦会議。
11:00 昼過ぎにラスベガスの街を探検。Bellagioホテル周辺をプラプラして、デカイコンビニで食料を買い出ししてホテルに戻る。
14:00 ランチはコンビニで買ったデカいサラダを食べ、ホテルで昼寝。とにかく疲れを抜いて、時差に慣れる。ムリはしない。
18:00 プールで泳ごうとするもまさかの雨でプールが早めに閉じられる。
19:00 夕食。夜ご飯もみんな体重がギリギリの為、真面目な夕食。ビールなし。
8/24 ラスベガス3日目/ワールドマスター初日
07:00 起床
09:00 朝食バイキング。
10:00 午前中はプールで泳いで身体を動かす。
12:00 大中さんの試合に向けてホテルを出発。
13:00 会場でヘンゾ・グレイシーに遭遇し、写真を撮ってもらう。
この日は大中さんと新宿の中嶋さんの試合。
動画・荷物・セコンド・応援をする。
中嶋さんは、決勝戦で最後の20秒で綺麗にスイープを決めて世界王者に。
大中さんは、巴戦の末、2位。2位とは言え、悔しそうでした。
メダル2つで快調な滑り出し。
19:00 ホテルでプチ打上げで中華。しかし、私もヒロユキさんも体重があるので、大中さんだけビール。
21:00 早めに解散して部屋でネットしながら本を読んでゆっくり過ごしながら寝る。
8/25 ラスベガス4日目/ワールドマスター2日目
03:00 目が覚める。昨年は、この状態から全く寝ることが出来ずに本番まで突っ走ったが今年は2度寝成功
06:00 起床。睡眠時間に満足する。ホテルのジムで計量。道着ありで68.2kg。飯が食える。
09:00 朝食
10:00 午前中は試合に行く支度をしたり、部屋でリラックスしながら過ごす。しかし緊張感は簡単にはほぐれない。
11:50 大中さんの部屋で体重計を借りて測る。69.1kg。問題なし。
12:00 ホテルを出発。
13:00 会場で自分が緊張しているのが物凄くわかる。呼吸とストレッチをしてほぐす。
14:30 アップ開始。
16:30 試合開始。
初戦は固い試合。三角に入れてもムリをしない。確実に勝利を拾いに行く。
2戦目三角十字で勝利。完全に緊張がほぐれて自分の動きが戻る。
3戦目三角絞めで勝利。逆足のスパイダーディフェンスと三角絞めのコンビネーションはよくやるいつものパターン。
4戦目接戦の末、残り10秒ぐらいで一本取られる。マウント三角に見えるが、ちょっと違う。自分の腕の骨を頸動脈に押し付けて足で挟まれて絞められるという珍しい絞め。普通の三角だったら10秒ぐらいは耐えられたと思う。悔しい。とは言え、3位入賞なのでギリギリセーフか。
日本で応援してくれている方々が盛り上がったようなので嬉しいが、それ以上に反応が薄いゆいちゃんに「強かった」と言われたことが特に嬉しい。良い思い出になったかなぁ。
ちなみに、試合中継はヒロユキさんがFacebookでストリーム配信を実施。凄い時代になったものだ。
試合が見たい方はこちらをどうぞ。
18:30 表彰式後に無差別級にエントリーして開始を待つが延々と待たされる。
21:00 遅過ぎて少し後悔する。試合はがんばるもV1アームロックで惨敗。
21:40 ホテルに戻って、ホテルのレストランで大中さんとプチ祝勝会。ステーキとポテトとサラダとビール。ヒロユキさんは明日の試合に備え、不参加
23:00 部屋に戻ってシャワーを浴びたら、裸のままでベットに倒れて寝る。
26:00 寒さに震えながら目が覚める。疲れているのに寝られない。試合の動画みたり、SNSに書き込んだり。
27:00 再び就寝
8/25 ラスベガス5日目/ワールドマスター最終日
06:30 起床
07:00 朝食。土曜日ということもあってバイキングが8:00オープンなので、昨日の打上げの店で朝食。体重を気にしないでいい事が嬉しい。
08:20 ヒロユキさんが11:00頃から試合のため、集合して会場に向かう。
10:00 昨年激戦を行ったシルベスターに再会。シルベスターも俺の事は明確に覚えていた。再会を喜んで連絡先を交換する。そのシルベスターがパラエストラ和泉の長原さんと試合。シルベスターには悪いが長原さんを応援。2-0で長原さん勝利!さすが。
10:30 小松さんの試合。惜敗。
11:00 ヒロユキさんの初戦を突破に喜ぶもヘビー級プロリーグが入って一時中断。
14:00 ホテルに撤退し、ランチ。
16:00 ヒロユキさんの準決勝、決勝。見事な試合で世界王者に。ゆいちゃんはお父さんが世界で勝つ姿を見て良い思い出になっただろう。佐藤さんの試合はヒロユキさんと被ってしまい見れず。残念。
17:00 再び撤退。部屋でパッキングを始める
18:00 最後の戦士、バンダナ刑事登場。誰もが予想していないまさかのタックルで勝利。凄い。3位入賞。
19:30 ヒロユキさんの無差別級惜敗。全日程終了。
20:00 ホテルに戻って打上げ。
22:00 次の日の飛行機が7:00のため解散。なんて健全!
22:30 コナー・マクレガーもすでに終了していて見れず。コナー・マクレガーよりも仲間の試合の方が100倍面白かったので良いのだ。
23:00 風呂・パッキングをして就寝。
8/26 ラスベガス最終日〜帰り道
03:15 パッキングの続きをする。
04:15 ホテル出発
05:00 空港で搭乗手続き完了後、まったりと朝食。ラスベガスを出発。
11:00 みんなに別れを告げ、サンフランシスコ出発
機内では、ビール飲んで、飯全部食べて、アイスも美味しく頂きました。
あまり眠れないのでブログを書く。
13:30 羽田到着
15:00 家到着
18:00 道場に顔を出して、ラーメン屋に行く。ラーメンが美味すぎて、このスープで溺れてしまいたいと思う。
21:00 1週間ぶりに自分の布団で就寝。爆睡。お疲れ様でした。
まとめ:与えられたエンタメで満足するな!最高のエンタメは自分でつくれ!
いかがでしたでしょうか?
ラスベガスにいるとは思えないほどストイックで、ラスベガス的なエンタメはゼロです。しかし、俺達にはワールドマスターという最高のエンタメがあるから楽しすぎてしょうがないのです。
練習仲間が世界王者になったのが嬉しいのは言うまでもなく、それを目の前でドキドキしながら見届けることが出来たのが最高のエンタメです。世界王者がそれまでにどんな練習してきたかが物凄く鮮明にわかるので、その辺に転がっている誰か知らない人が作ったエンタメよりも圧倒的に面白いし、感動出来るのです。
そして、自分もエンタメの主役になれるのです。今回は、私の三角絞めショーは皆さん楽しんで頂けたようですし、ライブ配信して日本の反響もタイムリーに伝わってきてめちゃくちゃ楽しかったです。ゆいちゃん(橙帯、中1)にも「強かった!」「私も海外で試合してみたくなった」と言ってくれたんですからもう言うことはない。
与えられたエンタメを消費するのではなく、自分が主役になったり、脇役としてサポートしたりするワールドマスターこそが最高の柔術エンターテインメントなのではないでしょうか。あの日にラスベガスで一番輝いていたのはコナー・マクレガーでもメイウェザーでもなく、自分の人生を生きた名もないオッサン・オバサン柔術家の皆様です!
研究所からは以上です。
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