こんにちは、taikiです。
先日、こんなことがありました。
某氏が某氏のバックをとって、「12年目にして始めてバックとった」といった。入門当初からずっと先を走っていて、いつもやられる人に技がきまったり、ポジションをとれたりするとめちゃくちゃ嬉しいのすっごくわかるぞぉ〜
— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) March 29, 2021
柔術を長く続けていると、自分が入門当初に雲の上のような強さをほこっていた人から、バックやマウントをとったり、一本取れたりすることが起こります。
その一方で、雲の上のような強さをほこっていた人は練習をしていなかったわけではありません。
長いこと続けていると後輩と先輩の強さギャップが縮まる現象について考えてみたいと思います。
雲の上の存在が雲の上じゃなくなる日
白帯の頃、青帯・紫帯の人達は雲の上のような存在でした(茶帯・黒帯は神の領域)。
「この人達には一生勝てる気がしない」そんなことも思うでしょう。
しかし、7-8年続けて青帯、紫帯とコツコツと積み上げてくるとかつて雲の上のような存在だった人から練習で一本とったり、バックをとったりすることがたまに起こります。
周りの人からみたら「おお!!とった」ぐらいかもしれませんが、本人にとっては感慨深いものがあります。
もちろんたまたまとれただけであって、何度も連続して一本取るなんてことはありません(普通に100回やったら99回ぐらいやられます)。
それでも今までの練習を積み上げてきた時間も相まって記憶に刻まれます。
↓こんな感じ。
分かる! 分かります! この体験(先輩から技を極める)をした時が、柔術の最高の瞬間の一つ。そういう時のことは何年経っても鮮明に覚えているものです。 https://t.co/RGl6wAdeJB
— h.ogu (@blue_cat_san) March 29, 2021
紫帯とか茶帯ぐらいの人は、1回ぐらいこんな経験したことありませんか?
柔術の成長は直線じゃない
以前、別の記事でこんな図を出しました。
「練習時間と強さって単純に比例するわけじゃない」という話です。
私は、柔術の成長は右側のグラフのように、成長するにつれて徐々に変化率が鈍くなっていくと考えています。
この成長曲線で考えると、柔術を長く続けているとかつて雲の上のような存在だった方から一本たまにとれたりする現象を説明出来ます。
成長曲線で考える雲の上の存在
入門時の白帯と雲の上の存在である紫帯は、大きなギャップがあります。
その後、白帯はコツコツと練習を積み上げ、柔術家としての基礎ができあがってきて強くなってきます。
紫帯も同じ様に練習をしますが、白帯時代の成長率では成長出来ません。成長スピードはどうしても緩やかになってきます。
そうなるとギャップの幅は減少していきます。
かつての雲の上の存在だった人との差も長く続けていると確実に縮むのです。
世代交代が起こるわけ
柔術の上達が練習量に伴ってストレートに比例するのであれば、練習量が同じ先輩には永久に勝てません。
しかし、昨年のアダルト黒帯戦線では若い黒帯の選手の活躍が目立ち、世代交代の印象がありました。
これは柔術の上達が直線的ではないことを暗に意味しているのではないでしょうか(もちろん、他にも様々な要因があると思います)。
そしてトップ選手はこの構造を理解しているからこそ、少しでも成長曲線が緩やかになる状況から抜け出そうと新しいことに取り組んでいるのでしょう。
まとめ:柔術を続けた者にのみ訪れる最高の瞬間がある
柔術を長く続けていると嬉しいことがたくさんあります。その1つが「ずっと先を走っていた人に技をキメる」ではないでしょうか。
この経験は相当長く継続しないことにはなかなか出会えませんが、その瞬間は心に刻まれます。
周りの人から見れば、大したことはないのですが、本人にとっては印象的で忘れられない経験になります。
そんな素敵な経験を体験するためにも長く柔術を楽しんで、コツコツとできることを積み上げましょう。
以上「柔術を続けていると圧倒的に強かった人に迫る日もやって来るって話」でした。
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