【Youtube柔術の限界】教則動画をたくさん見たら強くなるのか

こんにちは、taikiです。

Youtubeや○○オンラインでテクニック動画を見ていると、その膨大な情報量に埋もれちゃって結局何も残らなかった的な経験ありませんか?

今回は「情報が豊富にあるんだけど、なんだかうまく活用できない」といった情報の「集めすぎの罠」「知り過ぎの罠」について取り上げます。

情報過多の時代だからこそ、2つの罠を回避して、「知識」の追求ではなく「知恵」を深めることについて考えてみましょう。

集めすぎの罠

柔術のテクニック動画を見ていて、ある一定量を越したあたりから「これ、似た技を以前も見たなぁ」といった状況に陥ることありませんか?

情報収集は最初は時間をかければかけるほど知識が溜まっていきますが、ある一定量を超えると実質的な情報量は増えなくなってきます。

図解するとこんなイメージ。

三角絞めの動画を世界中からかき集めてきても結局は似通った情報になってしまい、時間を掛けて情報を集めることの意味が希薄化していきます。

つまり一定量を超えたら、どんなに動画を見ることに時間を使っても時間の無駄になる。

これが「集めすぎの罠」です。

知り過ぎの罠

動画を大量に見ることによって一定の知識は蓄積されていきます。しかし、知識量の増大は必ずしも知恵の増大にはつながりません。

「知識」と「知恵」について、違いを認識しておきましょう。

知識とは
ある物事について知っていること

知恵とは
物事の道理を判断し、適切に処理する能力

要は、「知っていること」と「知っていることを活用すること」の違いです。

知識と知恵の関係は、ある一定量までは急速に増加しますが、知識がある一定量を超えた段階で知恵は急速に減っていきます。

図解するとこんなイメージです。

「知識」の増加は必ずしも「知恵」の増加にはつながらないのです。

著名な科学者がその分野で第一人者として権威に到達すると若かった頃のような強烈なアイデアは生み出せなくなります。

膨大な知識を持っていると新しい視点で物事を考えるよりも自分が持っている既存の知識で解決してしまうからです。

なんかよくわからない??

柔術で例えてみましょう。

ベリンボロは膨大な知識から生まれたのではない

ベリンボロは93年にMarcel Freirraが生み出したと言われています。

↓ベリンボロの生みの親

Marcel Fereirraは1981年生まれのブラジル人です。

当時12歳の少年です。

「デラヒーバで崩されてパスされた」ことをキッカケとして、新しい発想で「回転しちゃえ」となってベリンボロの原型が生まれたとのこと。

決して、経験・知識豊富な黒帯の先生が編み出した技ではありません。

当時、12歳の少年よりも黒帯の先生の方が柔術に関する知識量は圧倒的だったはずですが、知恵という点においては12歳の少年の方が(ある特定の場面において)優れていたわけです。

結論:動画を見ているだけでは強くならない


長くなってしまいましたが、問い「教則動画をたくさん見たら強くなるのか」に対する答えは「強くならない」ですね(もちろん、場合による)。

情報収集してある特定のポジションやテクニックについて知りすぎてしまったら、違うポジションやテクニックの動画を見て、意図的に情報を限定した方が良さそうです。

私も青帯の頃まで三角絞めだけをひたすら狙って研鑽してきましたが、最近はトップからのパスガードを狙うように切り換えています。

どうやら「集めすぎの罠」、「知り過ぎの罠」視点ではこれでよかったようです。

あえて得意な分野の研鑽を止めて今までやってないことに取り組んだほうが、結果的に強くなる(かも)というのが、「同じ場所に安住するな」と言われているみたいで人生そのものみたいで深いですね。

まとめ:知識を増やすのではなく、知恵を鍛えよう


現在は欲しい情報がすぐ手に入る便利な時代ですが、そのことが逆効果を生んでしまいます。

Youtubeでテクニック動画をあさるのも楽しいですが、ある程度見た段階で「あえて見ない」ことも取り入れてはいかがでしょうか。

また、どうしても長く競技をやっていると新しい発想に関しては鈍ってきます。

そんな時は総合格闘技やレスリングといった違う競技や白帯の選手の試合といった自分とは違った知識量の人達の知恵に学び、フレッシュさを取り戻してはどうでしょうか。

知的スポーツと言われる柔術だからこそ、常識にとらわれない柔らかい思考(≒知恵)を意識したいですね。

以上「【Youtube柔術の限界】教則動画をたくさん見たら強くなるのか」でした。

オマケ:参考図書

元ネタはこちらの本です。
まったく柔術に関係ない本ですが、柔術を効率よく学んでいくヒントはふんだんに散りばめられています。
個人的には全柔術家が読んでほしい本です。

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