こんにちは、taikiです。
先日JT Torres選手の『De La X Gon’ Give It To Ya』という教則動画を購入しました。
その教則動画の中身を見る前に、収録内容のチャプター構成を見ていたのですが、それだけで自分がやるデラXとJT TorresのデラXとの違いがわかってシビレてしまいました。
JT TorresのデラXという教則動画を見ている。
「デラ+遠い袖」「デラ+近い襟」「デラ+近い袖」の3つのチャプターで分かれていて、JTの脳内での整理方法がわかって嬉しい。ちなみに自分の場合は「デラ+近い襟」しか考えてなかったからそれだけで目からウロコだった。各動画より構成を見ちゃう。— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) January 16, 2021
私は、教則動画を購入するとチャプター構成をよく見ています。なぜなら、チャプター構成にはその選手の脳内がどのように整理されているかがよく現れるからです。
記事のタイトルはさすがに言い過ぎ(煽りすぎてスミマセン)ですが、それぐらいの収穫はありました。
具体的にどんな視点で見たのかを紹介しつつ、物事の着眼点について考えてみたいと思います。
『De La X Gon’ Give It To Ya』とデラX
そもそもデラXってどんな技?
デラXとはデラヒーバのディープフックだけでなく、もう一本の足を使ってXフックを作って2本の足で相手の1本の足をタイトに制御しようという技です。
具体的にはこんな感じ↓
ここからは主にスイープ、バック、三角絞め、アームバーといった技を狙えます。
↓動画版。4:00あたりから。
今回、取り上げる教則動画『De La X Gon’ Give It To Ya』はこのデラXに特化した内容になっています。
チャプター構成から読み解くデラXのキモ
三角絞め研究所をよく読んでくれている方であれば、教則動画レビューモノは最初に何をするかはおわかりですね?
まずはチャプターの構成を見て、全体像を掴みます。
Jiu Jitsu Xというサイトで購入できます。
教則動画は3つのチャプターから構成されていて、「デラ状態において空いている手で相手のどこを掴んでいるか」で場合分けをされています。
チャプターの構成:
Chapter1:
De la Riva with near side ankle grip/far side sleeve controlデラX+アンクルグリップ+遠い方のソデ
Chapter2:
Near side collar grip & near side ankle controlデラX+アンクルグリップ+近い方のエリ
Chapter3:
Near side sleeve grip & near side ankle gripデラX+アンクルグリップ+近い方のソデです。
JT Torres選手の脳内では大きくはこの3つのパターンで整理しているようです。
大事なことは「デラフック+アンクルグリップ+○○」の3点を抑えることのようですね。
俺のデラX
これに対して私がよく使うデラXも見てみましょう。
デラXを作れていますが、アンクルグリップはなく、近い方のエリを持っています。
こちらもデラXを作れているのですが、アンクルグリップはなく、近い方のエリとソデを持っています。
他の試合動画でも確認しましたが、いずれも同様にアンクルグリップがありません。
私の基本はデラフックと近い方のエリの2点を抑えた状態でスタートしているように見えます。
自分の技とのギャップから修正する
俺のデラXをみたらJT Torresは何を言うのか
違いはわかりましたね。
JT Torres選手は3点(デラ・アンクル・どこか)に対して、私は2点(デラ・エリ)です。
JT Torres選手が私に指導したら、きっとこんな事を言うのでしょう。
デラフックと一緒にアンクルのケアもしろ。
そしてベースを崩す時にアンクルをヒネる意識を持て
特に試合動画を見ていると私のデラXはアンクルに対するケアはゼロです。
JT Torres選手との決定的な違いはこの点でした。
アンクルグリップがあるかないかの違いなのですが、私はこの動画を見るまでまったく気付かなかったのです。
そんなことにも気付かずにデラXをよく使っていたなぁと呆れ返りつつも、柔術の歴代5位以内に入るぐらい大きな気付きで、目からウロコが落ちるどころか滝のようにあふれかえりました。
私が今まで使っていたデラXはデラXっぽいものであって、デラXではなかったようです。
ノーマルデラはどうなのか
そうなってくると怪しくなるのがノーマルデラです。
俺はいったいデラヒーバをどんな感じで使っているのだろうか。
ふつふつと疑問が湧いてきて、悪い予感がしてきました。
いくつかの動画を見てみましたが、デラに関してはアンクルグリップは使っているようです。
そして、こういうときはバック・トゥ・ザ・ベーシックです。
早川先生のデラヒーバはどうなっているのかを見ました。
結論から言うとアンクルグリップは使っていました。唯一使ってないバージョンは、両袖を掴んでいました。
つまり、大原則は3点拘束ということでしょう。
デラに対する理解が深まりました。
デラにおけるアンクルグリップをここまで強く意識するようになった時点で、この教則動画を購入した意味があったようです。
まとめ:トップ選手と自分のフォームやディテールの違いを比べてみよう
自分がよく使う技の教則動画をたまたま購入しただけでしたが、紹介している選手と自分のフォームやディテールのどの部分に違いがあるのかについて着目してみると大きな気付きがありました。
なんとなく自分が使っているテクニックを他の選手と比べてみて、ギャップを見つけて深く掘り下げると本質的な何かが見えてくることがあるようです。
皆さんも教則動画を見る際に、この視点を持って試してみてください。
新しい気付きがあるかもしれませんよ。
以上「購入した教則動画の目次を見ただけで強くなった話」でした。
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この記事を書くにあたって、過去に書いたこの記事を参考にしました。物事の本質だけを抜き出す際に抽象化の概念があるとスムーズに進みますので、ぜひ参考にしてみてください。