こんにちは、taikiです。
突然ですが、フリースタイルダンジョンというテレビ番組をご存知でしょうか。
チャレンジャーがモンスターと呼ばれる強豪ラッパーと戦って賞金を勝ち取るという番組です。
あれのグラップリング版があったら面白いなぁなんて思ってツイートしたら想定以上に反響がありました。
フリースタイルダンジョンが好きでよく見るんだけど、あのフォーマットに乗っかって、グラップリングダンジョンって企画やったら面白いんじゃないかと思った。
チャレンジャーがモンスターを5人抜いたら100万円、モンスターは著名な方々。打撃だと連戦がきつくなるけど、グラップリングならいける?— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) November 18, 2019
プロ格闘家の方もツイートに反応して頂きました。
— 杉山しずかshizukasugiyama (@Cisyumm) November 18, 2019
面白いなー🤣
兎に角グラップラーの世界観に触れて欲しい🤤 https://t.co/S7qXB6Deyj— 八田亮 Ryo Hatta (@hattaryo0706) November 18, 2019
全く同じ事考えた事あるな。
ラスボス青木選手かな。
けど、ラップと違って1人で連続して強豪選手倒すのは、無理ゲーな気がする。 https://t.co/mnyLVZzL4N— yasukawamura (@yasukawamura322) November 18, 2019
また、こんな妄想企画の記事でも読んでみたいというリクエストも頂きましたので、新しい試みとして妄想グラップリングイベント、グラップリングダンジョンについて考えてみたいと思います。
クインテットを観戦して感じたこと
本題に入る前に、プロのグラップリングイベントのクインテットについて振り返ってみたいと思います。
私は、クインテットを会場で3回見ています。いずれも面白かったのですが、ちょっと見ていてキツイなぁと思ったこともありました。
それは団体戦に比べて、スーパーファイトのグラップリングがとてもきつかったことです。
よく知らない選手のグラップリングマッチで膠着しちゃったりするとう~~んってなります。グラップリング単品で楽しもうとなると普段から一緒に練習している選手にならないと厳しいなぁと感じました。
こんなブログまで書くほど柔術が好きな私でもそう感じるんだから、ライト層はもっとツライ。
残念ながらグラップリング単品で楽しめるほど観客は成熟していないのです。
ただし、クインテット形式のような団体戦になると試合の先があるので、「このまま行くとこの選手は勝つだろうから、次は、、、あの人!?勝てるかなぁ」とか「あの選手はさっきの試合で疲れちゃったかなぁ」みたいに見ている人が勝手に妄想して、考える余白がたくさん生まれます。
この余白がわかりにくい(と言われている)グラップリングを楽しく見せる1つの要因なのではないでしょうか。
もう一つの団体戦、ダンジョン方式
この思考の余白を与えるもう一つの形式が先述のフリースタイルダンジョン方式です。
フリースタイルダンジョンに興味を持った方は、各自ググってもらうとして、ルールは単純で「チャレンジャーが強豪モンスターと戦って、勝つと
次のモンスターが出てきてまた戦う」というチャレンジャー1人による勝ち抜き戦方式です。
簡単に図解するとこんな感じ。
ダンジョン、モンスター、ラスボス、クリティカルといったワードから想像できる通りRPGを意識したテイストでエンタメ感を出してラップという音楽を親しみやすく演出しています。
このフリースタイル・ダンジョンをそのままグラップリングでやったら面白いのでは?と思った人、私以外にもいますよね?
グラップリングダンジョンなら面白い!?
もう少し掘り下げてグラップリングダンジョンの可能性について考えてみましょう。ダンジョン形式にすると面白いと思った理由は主に3つです。
- 団体戦の面白さ、勝ち抜きの痛快さがグラップリングを面白く見せる
- モンスターとして知名度のある選手の力を借りれる
- 視聴者は無名のグラップラーでも勝ち抜いていくと気持ちが入りやすい
それぞれ見ていきましょう。
団体戦と勝ち抜きの痛快さ
団体戦によって面白く見れることは既にクインテットが証明済です。チャレンジャーは1人ですが、相手のモンスター軍は5名いるので変則的ではありますが団体戦です。
著名な格闘家の知名度を借りやすい
しかもモンスター軍、特にラスボスには著名な格闘家の知名度を借りることも出来ます。
青木真也選手とかサトシ・ソウザ選手とかラスボス感ありますよね?
レジェンド格闘家を呼んで来てもいいでしょう。
名前のある選手をラスボスとして起用して、ひっぱってひっぱってラスボス登場みたいな見せ方はエンタメとしていいですよね。
若手グラップラーへの感情移入
そして無名のグラップラーであっても勝ち抜いて行くごとに感情が入っていきます。無名のよくわからないチャレンジャーが必死に頑張って勝ち抜いて、ラスボスの青木真也選手にたどり着いたらどうですか?応援しちゃいますよね。
判官贔屓というやつですね。
判官贔屓(ほうがんびいき)
第一義には人々が源義経に対して抱く、客観的な視点を欠いた同情や哀惜の心情のことであり、さらには「弱い立場に置かれている者に対しては、あえて冷静に理非曲直を正そうとしないで、同情を寄せてしまう」心理現象を指す。
なんだか面白そうな気がしてきませんか?
もちろん課題はたくさんある
もちろん、課題や整備しなくてはいけないルールはたくさんあるでしょう。
少し考えただけでも次々に課題が湧き出てきます。
- 試合時間、連戦が辛いけどどうするの?
- モンスター軍が強すぎたら面白くないんじゃない?
- 階級はどうするの?
柔術家の皆さんなら連戦の大変さは説明しなくともご理解いただけることでしょう。
しかも相手がモンスター軍という強豪選手になると更に大変。しかもそのモンスター軍に対して勝ち抜けるような選手ってどれぐらいいるのかもわからないし、チャレンジャーとモンスターの実力差がありすぎてもエンタメとしての面白さに欠けてしまいます。
正直、このあたりは考えただけでは限界があるので、やりながら試して最適解を見つけるしかないでしょう。
逆に言えば、課題が出てくるのは当然であり健全でもあるので、知的スポーツの柔術だからこそ知恵を絞り出して乗り越えたいところです。
大人が多い柔術界だからこそ企画の実行力がある(はず)
柔術の競技人口は平均年齢が高いと言われています。
競技人口の高齢化、オジサンの趣味と言ったネガティブな捉え方をしがちですが、メリットもたくさんあります。
そのうちの1つが社会的に活躍している方が多く、いろんな方面に影響力を持っている方がいらっしゃることではないでしょうか。
モデルや俳優を引っ張り出して、コラボをすることだって過去に柔術界では行われています。
グラップリングダンジョン企画を少しでも面白いと思ったその方面の方が、番組制作会社やテレビ局を巻き込んで企画会議にあげるぐらいは出来るかもしれないですし、そういった方々にこの記事が目に留まるかもしれない。
関係者にこの想い届け!!
別の視点から考えた企画の理由
2019年現在において、柔術を生業にしようとすると道場経営やインストラクターが本命です。しかし、日本に柔術が入ってきた1990年代ではそんなことは考えられなかったでしょう。
偉大な柔術界の先輩方がここまで柔術を普及させ、道場システムを作り込み、専業柔術家を着実に増やしてきたことはリスペクトしかありません。
その一方で、競技・選手志向の強い選手達にとっては、MMA転向しか選択肢がないように見えます。先日の風間選手のMMA転向という話もその一環なのでしょう。
柔術やグラップリングはこういった志向の選手たちにも稼げる道を模索し始めるタイミングなのかもしれません。
若くて柔術が好きすぎてどうしようもない選手達が、もっと柔術にのめりこめるような環境が整って欲しいです。
そして、それは大人たちの役目な気がします。
そのためにも柔術やグラップリングにエンタメ要素を取り入れて、はじめて見た人でも楽しめるように作り込むことが求められているのではないでしょうか。
まとめ:柔術・グラップリングはそろそろ空中戦が必要なフェーズ
柔術・グラップリングは、その魅力にとりつかれた人達が草の根活動を続けて、ここまで普及してきました。
柔術道場を経営して、インストラクターとして生計を立てられる柔術家が増えてきたというのはすごいことだと思います。そういった地上戦的な地道な活動なくしては柔術の普及や拡大はないでしょう。
その一方で、大きく・広く波及するには空中戦も必要です。
その1つがメディアの利用であり、著名人の活用です。柔術もそろそろ空中戦を展開してもいいフェーズには入ってきていると思います。
その試みがクインテットであり、エディーブラボーが主催するEBIだったり、(妄想企画ですが)今回のグラップリングダンジョンでしょう。
いろんな人が自由な発想で、失敗しながらいろんな企画にチャレンジして柔術・グラップリングを面白く見せて普及させるという試みをしてほしいですね。(AbemaTVとか何かやってくれないかなぁ、、)
その多くのチャレンジの先にこそ、明るい未来があるのではないでしょうか。
以上「グラップリングダンジョンという企画を妄想してしまう理由」でした。