こんにちは、taikiです。
ワームガードは手順が多く作るのが大変だからこそ、こだわりすぎて固執すると自滅する。ワームに限らず途中までやりかけた技を捨てることの合理性をサンクコストの概念で説明できるなぁなんて練習後に話していて思った。
— 三角絞め研究所 (@triangle_chk) April 21, 2021
先日、練習後に「ラペル系のような手順が多い技は、1回作ると自分が不利な状況になってもこだわっちゃっう傾向がある」という話がありました。
最近ラペル系の技を練習していることもあって確かにそうかも。
また、ラペル以外の技でもそうだし、なんなら柔術以外においてもそうだよなぁと考えていたら、要はサンクコストの話かと一人で納得してしまいました。
ということで、今回は柔術サンクコストについて考えてみましょう。
サンクコスト(埋没費用)を理解すると気持ちの切り替えが速くなる
サンクコストとは
これ以上お金や時間を投資し続けても無駄だと理解していても、それまでに費やした投資を惜しんで投資をやめられない。そんな話聞いたことないですか?
これこそがサンクコスト(埋没費用)です。
サンクコスト/埋没費用
サンクコスト(sunk cost、埋没費用)とは、事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をしても戻って来ない資金や労力のこと。
出所:Wikipedia
え?抽象的すぎて何を言っているのかわからない?
柔術に置き換えて考えてみましょう。
必死にワームガードを作った。しかし、対戦相手が攻略方法を知っていそうで無理かなぁと頭をよぎったけど、苦労して作ったことを考えると簡単に捨てられないから強引にいった。
↑こんな状況ってありませんか?
別にワームガードじゃなくて、三角絞めでもディープハーフでもなんでもいいです。
相手がワームガードの対処法知ってて無理そうだと感じたら辞めておけばいいのに、「必死にワームガードを作った」経緯に引っ張られて強引にいってしまう。
この場合は「必死にワームガードを作った」ことはもう回収できませんので、サンクコストになります。
相手にこの技が効かないとわかった時点で過去の苦労はどんなに頑張っても返ってきません。
柔術以外でも過去に使った時間やお金は取り戻せないのに、それに引っ張られたことありますよね?
ワームガードは手順が多いこともあって、特にその傾向が強いのかなぁなんて思いました。
そりゃ、ラペルが膝裏に通ったらもう離したくないでしょ(笑)
だから、それがダメなんだってという話な気がしました。
強い人ほどサンクコストにとらわれない?
ここで考えたのが、「柔術が強い人ほどサンクコストにとらわれない」という仮説です。
強い人は妙なこだわりがなく、その瞬間でもっとも良い選択ができているのではないでしょうか。
頑張って作ったワームガードも何事もなかったかのように捨てちゃう。
柔術に限らずうまくいかなかったことを引きづらずに、損しちゃったことはそれはそれとして割り切って、その場その場で最適な判断が出来る人の方が良い結果を導きそうなものです。
第三者として、まっとうな意見をすることは誰でもできますが、いざ自分のことになるとできなくなるものです。
だからこそ、セコンドの声に耳を傾けるのは大事だし、外部の人の意見を取り入れることには価値があったりするものです。
まとめ:作り込んだ技を捨てることはもったいなくない
人は時間やお金を掛けたものは尊く見えがちです。
しかし、回収できないものは回収できないものと割り切って、合理的な判断をしてこそ、もっと大きなリターンを得ることが出来るのでしょう。
柔術においては作り込んだガードを捨てたって実害はゼロなんですから、過去に引きずられず合理的な判断をする訓練になるかもしれません。
ぜひ、サンクコストの概念を理解して、柔術だけでなく実生活にも応用させてみてください。
以上「サンクコストの概念が理解できれば作り込んだ三角絞めだって捨てられる話」でした。